予防保全のためのヘビーデューティーなエンコーダ

「予防保全を計画する際は、エンコーダを最大限に活用してください」と、エンコーダメーカーLeine Lindeのプロダクトマネージャー、Per-Johan Ahlströmは助言します。「今日のインクリメンタルロータリエンコーダは、診断データと使用環境データの両方を提供します。エンコーダではありますが、ただのエンコーダというわけではないのです…」

予防保全は「インダストリー4.0」の重要テーマのひとつに挙げられています。保全というプロセスは、予防から予測へと進化しています。問題が実際に発生する前に不具合原因を見つけることが、極めて重要です。

「エンコーダは、その耐久性が基本的な特性であり、長寿命であることが最重要事項であるようなヘビーデューティーな使用環境に最適な機能です。エンコーダ自体の状態だけでなく、エンコーダ周辺の状態についても、データをユーザーに提供するため、予防保全を行うことが可能であり、エンコーダ故障によるダウンタイムのロスを心配する必要がなくなります」と、製品マネージャーのPer-Johan Ahlströmは述べています。

実績と好評のソリューション

Leine Lindeの最先端診断システムADSは、インクリメンタルロータリエンコーダの異常を内部で早期検出できるように開発されました。ADS Classic付エンコーダは、特に製紙、パルプ、プロセス産業界で瞬く間に人気を博しました。診断機能はエラーの原因を突き止めたり、多くのケースでモーターの取り付けが不適切である、ベアリングが摩耗し始めている、などといったエラー源を見つけたりするのに、大きく貢献しております。

ADS Online – 複数のセンサを内蔵

次の世代となるADS Onlineでは、Leine Lindeエンコーダの機能が拡張され、一台のエンコーダに複数のセンサが組み入れられました。このマルチセンサが、振動、軸速度、周波数、温度、供給電圧など、エンコーダ周辺の複数の環境パラメーターのレベルを常時読み取ります。

そして、検出された内部のエラーの分析を、システムが自動的に行います。運転パラメーターおよび環境パラメーターの詳細なログが記録され、付属のソフトウェアまたはユーザーの希望に応じたシステムで分析することができます。エンコーダは、装置の点検時期やエラーの修正方法についての提案も行います。 

ADS Upgrade Unit

ADS Upgrade Unitもご利用いただけます。このユニットは単独のモジュールとしてお求めいただけ、使用中のどのLeine Linde 800シリーズエンコーダにでも取り付けることができます。こうすることで、既存の駆動システムをインダストリー4.0に適応させるための第一歩が簡単に踏み出せます。